賃金が上がれば上がるほど、社員の満足度は上がるか?
アメリカ発祥のマネジメントで「トータルリワード」という考え方があります。
社員は金銭的報酬のみを求めて、仕事をしているわけではなく、
金銭的報酬と非金銭的報酬の総合的なバランスを、モチベーションの源としている
という考え方です。
冒頭の、
賃金が上がれば上がるほど、社員の満足度は上がるか?
という質問に対する答えですが、
賃金以外の要素も含めて、
つまり、
金銭的報酬と非金銭的報酬の総合的なバランス
が満足度向上に必要ということになります。
金銭的報酬と非金銭的報酬のバランス、これを「トータル・リワード」と呼んでいます。
トータル(total)とは「全体的な」という意味、リワード(reward)とは「報酬、報い」という意味。
合わせると、
「全体的に報われること」
つまり、給与、賞与といった金銭的報酬に加えて、
○ 適正な評価
○ 健全な労働環境・人間関係
○ 適切な仕事の質量
○ キャリアアップ・自己実現
○ 自分の属する組織に対するリスペクト
というような、非金銭的な報酬(環境)も満たされて、総合的な満足度でモチベーションが上がっていくという考え方です。
残業や休日出勤が多く、クレームの多い仕事で、社員は身体的にも精神的にも疲れ果てている。
人間関係は良くなく、社内の雰囲気はギスギスしている。
みんなが社長の顔色をうかがって仕事をしている。
正当な評価がされず、頑張った人が損をする社内の雰囲気になっている。
人間関係は良くなく、社内の雰囲気はギスギスしている。
みんなが社長の顔色をうかがって仕事をしている。
正当な評価がされず、頑張った人が損をする社内の雰囲気になっている。
このような状況で、給与を上げるだけで、社員の満足度は上がりません。
中小企業は経営資源が限られており、金銭的報酬の魅力では、大企業に負けてしまいます。
しかし、非金銭的報酬の魅力で大企業と勝負することは可能です。
数千人、数万人社員がいる会社では無理なことも、社長の目が届く数十人規模の会社ならできることが、きっとたくさんあるはず。
人材不足の世の中で、人材確保、社員の成長、モチベーション維持のためには、トータルリワードの考え方が会社に求められてくるのだと思います。
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